住 — LIVING
暮らし
九尺二間の裏長屋、共同の井戸と惣後架、湯屋、そして「持たない暮らし」を支えた損料屋。世界有数の人口密度で暮らした江戸の住まいの知恵は、現代のミニマリズムやシェア経済の先祖にあたる。
この間口の項目
厠と下肥→
長屋の惣後架に溜まったものは近郊の百姓が銭を出して買った。大家の収入源だった排泄物の経済。
洗濯と洗い張り→
洗うたびに縫い目を解いて反物に戻す。着物という可逆設計と、洗濯板が無かった時代の洗い方。
化粧と身なり→
白粉の白、紅の赤、お歯黒の黒。三色しかなかった化粧と、鉛白粉が体に与えた害。
犬猫と小鳥→
生類憐みの令は犬だけの話ではなかった。鼠捕りの猫、町犬、金魚売り、鶯の鳴き合わせ。
損料屋→
布団から鍋釜まで「ちょっと借ります」。江戸のサブスク・レンタル業。
長屋と大家→
九尺二間の暮らしと、大家と店子の関係。
湯屋→
毎日通う銭湯は、江戸のサードプレイスだった。
上水と井戸→
長屋の井戸は掘り抜きではなく、上水を汲む枡だった。
ごみとリサイクル→
捨てるものが無かった町。倫理ではなく採算が回した循環。
火事と火消し→
水ではなく壊して守る。破壊消防といろは組。
銭の使い方→
日銭で暮らし、貯めなかった。庶民の家計の実際。
着るもの→
新品の着物は高すぎた。だから古着が主流だった。
病と医者→
医者になるのに免許は要らなかった。
子を育てる→
子どもの死が日常だった時代の、育てるということ。
稼ぐ→
棒手振りから紙屑買いまで。驚くほど職業の種類があった。
弔いと墓→
寺請制度によって、死は必ず寺を経由した。
「執筆中」の項目は順次公開する。全項目が五つの窓(しくみ/江戸と今/同じころ世界では/アジアのいま/広告と評判)と出典・確度欄を備える。