制 — SYSTEM
しくみ
約260の藩と幕府による統治、身分制、町奉行と自治、寺子屋の教育、参勤交代、そして長崎・対馬・薩摩・松前という「四つの口」での対外関係。江戸日本を動かした制度の全体像。
この間口の項目
農業の実際→
年貢は米で納めた。だが稼ぎは米ではなかった。干鰯を買い、木綿と菜種を作った現金経済としての農業。
法と裁き→
公事方御定書は公開されていない。庶民が見られたのは「してはならぬこと」だけだった。
人身売買と奉公→
禁じられたのは行為ではなく形式だった。永代の売り渡しは禁じ、年季を切った奉公は認めた。
人別帳と無宿→
江戸時代の「戸籍」と、帳の外に生きた人々。
江戸の成り立ち→
人の流れとモノの動きが、湿地の湊町を百万都市に変えるまで。
身分と社会→
「士農工商」は実態ではなかった。教科書が変わった話。
町奉行と自治→
百万都市を、驚くほど少ない役人が回していた。
藩と城下町→
軍事施設として設計された都市の骨格が、今も残る。
寺子屋→
読み書き算盤。世界屈指の識字率を支えた民間教育。
参勤交代→
大名の定期移動が生んだ経済と街道。
長崎と出島→
「鎖国」ではなく「四つの口」。最新研究の視点。
隣の間口にもまたがる項目
主の間口は別だが、この面からも読める記事。一つの営みは、たいてい二つの間口に足をかけている。
花札とかるた→
主は「遊 — あそび」 幕府が禁じるたびに、道具のほうが姿を変えて生き延びた
花見と花火→
主は「遊 — あそび」 桜は植えさせたもの、花火は許したもの。遊興は統治と表裏だった
賭けごと — 禁令と、それでも続いた賭け→
主は「遊 — あそび」 丁半、かるた、取り締まりのいたちごっこ
賭けごと — 賭場と貸元、そして富くじ→
主は「遊 — あそび」 賭けを商売にした者たちと、公認という抜け道
儒学と学問→
主は「藝 — げい」 朱子学は幕府の学問だったが、それが全てではなかった
百姓たちの江戸時代→
主は「人 — ひと」 人口の8割は、どう生きて、どう動いたのか
女の一生→
主は「人 — ひと」 制度のなかの女 — 家という単位のなかで、女性は代表にはなれなかった。だがそれは、家の中で何もしていなかったことを意味しない
老いと隠居→
主は「人 — ひと」 隠居という仕組み — いつ、どうやって役を渡したか
火事と火消し→
主は「住 — くらし」 水で消すのではない。壊して守る町だった
高札と町触 — 法は読ませるより、言い聞かせて届けた→
主は「報 — しらせ」 字が読めなくても、知らされる仕組み
くずし字→
主は「報 — しらせ」 読めなくなったのは、字が難しいからではない。制度が変わったからである
全項目が五つの窓(しくみ/江戸と今/同じころ世界では/アジアのいま/広告と評判)と出典・確度欄を備える。